勤務中のケガや病気に!あまり知らない労災のあれこれ

「労働中にケガをしたら労災保険が使える」ということは知っているけれど、どうしたら適用されるの?注意することってあるの?……実はその内容についてはあまり知られていません。
万が一のとき慌てないために、今から調べておきましょう。

勤務中にケガをする可能性はゼロじゃありません!

そもそも労災ってなに?

労災とは、労働災害のこと。業務中に発生したケガや疾病を指します。業務中の他、通勤中であっても労災は認められます。(”通勤中”についてはカバーする範囲が結構幅広く、日常の通勤ルートだけでなく単身赴任先と帰省先間……などというルートであっても認められています!)

ただし一点、注意しておくべき点があります。通勤ルートにおいて、途中でルートを外れるような寄り道をしてケガをしたらどうなるでしょうか?
この場合は逸脱した部分が省かれての適用となります。寄り道ルートは適用外となりますので、間違えないようにしましょう。

労災と聞くと大げさで、ちょっと身構えてしまうかもしれませんが、実は想像以上に柔軟で適用されやすい制度。万が一の場合にはきちんと活用するようにしましょう。

労災適用事例

労災は幅広い場合に適用されますよ!

  • 仕事中、荷物につまづいて転んでケガをした。
  • 朝のラッシュで転んで骨折。
  • 過度な業務内容により、うつ病になった。
  • 重たい荷物を運ぶ部署に異動となり、腰痛を発症した。
  • 通勤中、歩きスマホで階段から落ちて骨折。

以上のような事例が過去に労災として適用されています。
一番最後のスマホなどは本人に落ち度がありますので、意外と思われるかもしれませんが、”多少の落ち度”に関してはわざとでない限りは許容範囲であると認められることが多いようです。

労災適用とならなかった事例

  • 就業後自宅に帰る途中で飲酒運転をして事故。ケガをした。
  • 営業車を運転中にスマホ操作して事故に遭い、骨折。

以上のようなケガは労災が認められません。本人の重大な落ち度が見受けられますし、なにより犯罪行為ですから。

労災が認められた後はどうなるの?

症状やその経過に応じて下記のような制度が適用されます。

療養給付

労災が認められた疾病には療養給付が行われます。これは治療にかかる費用を全額国が負担してくれるというもの。
支払期間は「治癒」もしくは「症状固定」となるまで。症状固定とは、ある一定の治療効果が現れたあと、それ以上の治療をおこなってもこれ以上は大きな改善効果が期待されない段階となったことを言います。

休業補償給付

労災が原因で仕事を休まざるを得なくなった場合、休業補償給付が受けられます。その額は「給与補償給付」として給与の6割と、「休業特別給付」として給与の2割。つまり給与の8割が支払われるとても大きな給付となります。
ただし、ボーナスについては支払われることはありません。

傷害補償給付

上記に記載した「療養給付」において、何かしらの症状が残ったまま症状固定となった場合、傷害補償給付が受けられます。障害補償給付の額は、症状に応じて1~14級まで等級分け(1級が最も重く、14級が最も軽い)がされたあと、その等級によって決まります。

傷病補償年金

ケガや病気の程度が特に重く、1年6ヶ月を経過した後もまだ治療が終了しない場合に受け取ることができます。

介護保障給付

障害等級が1級の人や、精神神経障害が2級の人などで、親族による介護や有料介護サービスを受けている人が対象となる制度です。老人ホームなどの保健施設や療護施設、病院などに入所している場合は対象となりません。

その他

対象となる方が亡くなってしまった場合にも、適用となる制度が用意されています。

どうすれば、労災認定されるの?

労災認定は労働基準監督署に書類を提出することで得られます。提出先は下記の通り。

全国の労働基準監督署
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/location.html

労災事故のあった会社をエリアとする労働基準監督署へ問い合わせましょう。

会社が労災保険に加入していない場合はどうなる?

労災事故が起こり労災認定を希望する際、稀に「うちは労災保険に加入していないから。」と会社に言われてしまうことがあるようです。
でも大丈夫!労災保険は労働者を保護するための制度。会社が労働保険に入っていない違法な状態であったとしても保険給付はおこなわれますので、きちんと手続きをおこないましょう。

労災はいつ起こるかわかりません。事前に正確な情報を知っておくことが、自分の生活を守る術となるのです。

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